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みんなの「アート」ブログ


弘前まで、行ってきた。

2006/11/04 09:47
あれから、もう3週間になるけれど、友人と二人で、弘前まで行ってきた。

そう。奈良美智の「A to Z」展を見に行ってきたのです。
(正確には、「YOSHITOMO NARA+graf」の「A to Z」ということのようだけれど、それはあまり気にしなくてよいかも。)

事の発端は、半年ぐらい前に放送されたTBSの「情熱大陸」を見たことだった。

もちろん、以前から彼の作品は知っていて、「いいな」とは思っていたけれど、それまでのぼくには、「どうしても見ておきたい」というほどの思いはなかった。
でも、この番組を見ていて、どうやら自分は彼のことを知らなすぎたみたいだなと感じ始め、彼が、故郷の弘前の酒造所だった建物で、これまでの集大成になるような展覧会を開く準備をしている…と知って、「これは見に行きたいな」と思っていたのだった。

しかし、日々の暮らしでは万事に余裕もなく、次々に起こる雑事に追われていると、いつしか、この「A to Z」のことを、はかない夢のように忘れかけてしまっていた。あるいは、「弘前は遠すぎる。やっぱり無理かな…」とも。

でも、会期も終盤に近づいた10月の始めごろ、「ほぼ日」に載り始めたイトイ氏と奈良さんの対談を読んで思い出し、「ああ!これは何としてでも行かなくちゃ!」ということになったのだった。

それにしても、どうせ弘前まで行くのなら、岩手県の北部の町に住んでいる友人の家にも寄りたいし……などと欲も出て、デザイナーをしている共通の友人を何とか説き伏せ、男二人、ぼくのクルマで旅立ったのだった。

結局、2泊3日で約1800kmも走った大旅行になって、その道中にもいろいろと思うことや感じることはあったのだけれど、何といっても、実際に行って、見てきた「A to Z」は、本当に素晴らしかった。

「A to Z」というから、26のブースで終わりかと思ったら、とんでもない!元はリンゴ酒もつくっていた工場だったというレンガ造りの大きな建物をいっぱいに使った大変な規模の展覧会で、ゆっくり見ようとしたら、一日あっても足りないぐらいだろう。そして、どの作品にもつまらないケレン味がなくて、一つひとつに込められた奈良さんの思いが、しっかり伝わってくる。一人の、それもまぎれもない同時代の現役の作家の展覧会としては、「A to Z」は、ほとんど空前絶後だろう…と思ったほどだ。

そんな中で、ぼくがとくに魅かれた作品について書いておこう。

一つは、「N」の部屋の正面に展示されていた、「White Night」という作品だ。奈良さんの作品のモチーフとしてはおなじみの、正面から見つめるような少女を大きく描いた作品で、その目と、感情を封じ込めたような表情の全体から、光が湧き出ているかのようにぼくは感じた。現在の奈良さんの到達点といっていい傑作だと思う(この「White Night」が現代に生きるヒトの悲哀を表現しているとすれば、「Q」の部屋の「The little star dweller」では慰安が前面に出ている。この2つの作品は、一対のもののように感じた)。

もう一つは、「D」の“doors”というゾーンの真ん中の小部屋に置かれた「Mini Thinker」という小さな人形だ。単にリアルであるとか「かわいい」というだけで済むようなものじゃなくて、その名の通り、“彼”にはたしかに一つの宇宙や世界があると感じさせるような、驚くべき作品だ。

残念ながら、この「A to Z」は10月22日に幕を閉じてしまったけれど、上記の「ほぼ日」の対談には会場の写真もたくさん載っているので、これを読んだり見たりすれば、どんな展覧会だったのかというイメージだけはつかめると思う。
http://www.1101.com/AtoZ/index.html

もちろん、オフィシャルサイトも忘れずに!
http://a-to-z.heteml.jp/modules/news/

かくして、日々はまた続くのだ――。
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門坂流、といふ人

2006/09/01 14:56
5年ほど前から、門坂流(かどさか・りゅう)さんとおつき合いさせて
いただいている。

門坂さんといえば、一般の知名度はそれほどでもないかも知れないが、
精緻かつ鋭利な作風が高く評価され、海外の目利きたちまで狂喜乱舞
させるようなペン画や銅版画を描き続けていらっしゃる、巨匠といって
もよい方である。

そのアトリエにも何度かお邪魔し、銅版画の製作の手順などもお聞きした
ことがあるのだが、そのお仕事はどう考えても人間技とは思えない。
常人には理解しがたい技術や能力の持ち主を天才と呼ぶのであれば、
門坂さんは明らかに天才といってよいだろう。

そこまでであれば、この私の出番などはなく、ただ遠くから眺めている
のが関の山である。ところが、お会いしてみて驚いたのは、この天才は
無類なまでに人が好いのである。といっても、単なるお人好しだとか、
妙にやさしいというのではない。ただ、何事についてであれ、呆れるほどに
ウラオモテがなく、ワケヘダテもないのだ。好きなお酒を召し上がって、
よい機嫌になられた時のお茶目さなどは、近頃の青年諸君にも見習わせて
やりたくなるほどだ。

閑話休題。

明後日19日から、東京ではしばらくぶりになる門坂さんの個展が始まる。
7月1日までの会期中、二日に一日ぐらいはご本人も会場にいらっしゃる
ようだ。

これは必見であると思う。

詳しくは以下にて。

■門坂流 新作展 2006年6月19日(月)〜7月1日(土) 日休
 会場:不忍画廊 Tel: 052ー351ー6867
    〒103-0028中央区八重洲1ー5ー3不二ビル1F
    http://www.shinobazu.com/

[2006-06-17]
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